5月24日(2014/05/24)に、
薬草園一般公開|東邦大学薬学部
に行ってきました。
このイベントは、千葉県船橋市、京成本線京成大久保駅近くにある、東邦大学習志野キャンパス・東邦大学薬学部の教育見本用薬草園が一般に公開されるイベントです。
同時開催の講演のうち、東邦大学薬学部臨床病態学研究室の高橋瑞穂さんによる「本当のラベンダー精油とは?」という講演を聞くことができました。
ノートをとったので、とりあえずそれをほぼそのまま書いてみます。なにかのお役に立てれば、また誤りなどあれば指摘ください。
「本当のラベンダー精油とは?」 高橋 瑞穂 氏 (東邦大学薬学部臨床病態学研究室)
- ラベンダーの生産量が多い地域
- ラベンダーの分類
- 主な分類
- angustifolia
- angusti = 細い、folia = 葉
- 花穂が短い。
- 標高が高い場所で見られる。
- スパイクラベンダー(latifolia)
- lati = 太い、folia = 葉
- 花穂が長い。
- angustifoliaより標高が低い場所で見られる。
- ラバンジン
- 1.angusitifoliaと2.スパイクラベンダーとの交配種
- ストエカス
- パイナップル様の花穂
- 暑さに強く、日本の関東地方などでも育てられる
- ラベンダーの色
- 紫、白、ピンク、黄緑、赤などいろいろ
- ガスクロマトグラフィーによる成分分析
- angustifolia
- リナロール
- リナロール(酢酸リナリル)…リラックスさせる、傷を治す、抗菌
- スパイクラベンダー
- 1,8シネオール、カンファー、リナロール
- リナリルアセテートはない
- ラバンジン
- リナリルアセテート(1番多く含まれる)、カンファー(2番目に多く含まれる)、1,8シネオール、リナロール
- ストエカス
- 1,8シネオール、カンファー、ケトン:脂肪溶解(?)、神経毒(カンファー)
- リナロール、リナリルアセテートはない
- 専門家のみ利用すべき
- 参考:100円ショップの精油
- 特徴成分が少なかったり、不純物が入っていたりする
- アロマテラピーでいわれる精油の作用についての科学的研究
- 一部のみ科学的証明がある
- ラベンダーの抗不安作用の研究
- 成分同士の相互作用による研究の難しさがある。
原産地はフランス・プロヴァンス地方だが、生産量の多い地域は、中国・新疆ウイグル自治区、日本・北海道富良野地方など。
緯度40度~45度にあたる。
ラベンダーの原種は39種類。
精油は法的には雑貨扱いのため、成分についての法規制がない。したがって、学名・原産地・ロット番号・成分表示など、製品表示に頼るしかない。
高架式十字迷路試験(地面から高いところに十字の通路を作り、壁のある通路と壁のない通路を作っておく。マウスは高いところを好まないので、より不安な場合、高いところにある通路から落ちない壁のある通路を通り、そうでない場合は壁のない通路を通る。行動テストバッテリー - 脳科学辞典を参照)で、
マウスにラベンダー精油をかがせて行動を観察したところ、
統計的に有意な効果が見られる。リナリルアセテート、リナロールで効果が高そうである。
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